2021年09月21日
【江戸しぐさ・《世辞》】
私の好きな本に【江戸しぐさ】があります。
久しぶりに読み返しています。
【江戸しぐさ】
江戸時代は、260年以上もの間、経済の繁栄と戦争のない平和がもたらされた時代。
そこには江戸商人のリーダーたちが築き上げた、よりよく生きるルールのようなものがありました。
その基本は思いやりの心(惻隠の情)を持って、みんなが仲良く、平和の下で共に生きるために争い事を少なくし、人に対する言葉遣いやしぐさにも気を配るというものです。
次第に江戸の町に住む人たちにも浸透していったと言われています。
そのような日本の心、特に江戸ならではの心映えが、後に芝三光師(江戸時代から6代にわたって続いた家系。曽祖父、祖父が江戸の講の講師)によって「江戸しぐさ」と名付けられ、芝師に師事した越川禮子氏が「江戸しぐさ」の語り部として今に伝承してきたそうです。
☆コロナ禍になり、人との距離が遠くなり、表情もわからない昨今。
大声を出して笑うことも少なくなっているのではないでしょうか?
何だか、とっても寂しいです😥
せめて言葉からでも、お相手を思いやる《世事》をつけて
温かいコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか?
《世辞とは?》
人と出会った時、「こんにちは」「初めてお目にかかります」などと言ってから、
「今日は寒くて冷えますね」というように、何か一言しゃべることを
《世辞》といいます。
今日では《世辞》は心にもないことを言う追従と混同されがちですが、江戸では違いました。
《世辞》つまり外交辞令が言えるということは、人間関係を円滑にする第一歩として、
大人なら誰でも身に付けておくべき事で、江戸時代の寺子屋では世辞が言えるようにしつけて
いて、「世辞が言えて一人前」と言われていたようです。
※今日は、あいさつの後に
『朝晩、秋めいてきましたね🍁』とか『その後、お母様のお体の具合はいかがですか?』
など、《世辞》をつけてみてはいかがですか?
その後の会話がはずんだり、よりお相手との心の距離が近くなるかもしれません。
素敵なことですね🥰